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離婚で不動産の財産分与

離婚時に不動産を財産分与する方法とは?
売却査定する際の注意点も!

離婚が決定すると、現実的に片付けていかなければならない問題が山積します。特に頭が痛い問題の一つに財産分与がありますが、中でも不動産分与については専門知識がないがゆえに、気がつけば自分の意志に反した結果になっていた…などという事態を招きかねません。ただでさえ大変な状況下で損せずベストな不動産分与を行うためには、押さえておくべき重要なポイントがいろいろあります。

ここでは、離婚時に不動産を財産分与する方法を中心に、売却査定で失敗しないコツ、不動産売却の成否に関わる仲介業者の選び方までを網羅的にわかりやすく解説します。

持ち家やマンションはもちろん、土地・空き家・収益ビルの分与に関してもお伝えしていきますのでご期待ください。

 

目次
離婚が決まったらまず何をする?財産分与会議のタイミングは?
そもそも離婚時に必要な財産分与とは?
[おさらい]不動産とは何か?
離婚が確定!今住んでいる家やマンションをどうする?
[パターン別!]離婚時に不動産分与をする方法
 [知らないと損!]離婚時の不動産分与では何を気をつけるべき?
 実際の不動産売却はどう進める?家とマンションでは違う?
 不動産売却前に知っておくべき『不動産査定』とは?
 不動産を売却査定する際の注意点とは?
不動産を高く売却するために知っておくべきこととは?
 不動産査定は誰に依頼するのがベスト?損しないための絶対知識
[まとめ]冷静に適切な手順で損しない不動産査定・分与を!

 

 

離婚が決まったらまず何をする?
財産分与会議のタイミングは?

離婚が決まる前後は心身の疲れやストレスが溜まりやすい上に、解決すべき問題が多く本当に大変ですよね。しかし、冷静に目の前にあることを一つずつ片付けていけば、生活は落ち着きを取り戻します。ここでは離婚が決まったら、どのような手順で何をしていくべきなのかをご紹介します。気になる財産分与会議のタイミングや弁護士の必要性・費用についてもお伝えします。

 

離婚決定から諸手続きの流れ

離婚を心に決めてから正式に離婚届を提出して受理されするまでの間には、一体どのタイミングで何をすれば良いのでしょうか。ここでは話し合いや手続きも含め、離婚決定から成立までの一連の流れを見ていきます。ただし、今回は協議離婚する夫婦を例に挙げて解説します。時には揉め事が起きたり辛い気持ちを味わう場面があったりするかもしれませんが、冷静に乗り切れば新たな門出が待っているので、どうか頑張ってくださいね。

 

手順1・夫婦相互に離婚の意思確認

夫婦がお互いに納得ずくで離婚に至るケースばかりではありませんが、協議離婚の場合には新生活に向けた建設的な話し合いをするために、それぞれが離婚を承諾しておく必要があります。次の段階に進む前に、夫婦双方が離婚を受け入れているかどうか、しっかりと意思確認をしておきましょう。またお子様がおられる夫婦は、離婚がお子様に与える影響をよく考慮し、新生活への移行や転居・転校のタイミングを慎重に検討されることをおすすめします。

 

手順2・必要な話し合いを行う

夫婦がお互いに離婚を納得したら、次にさまざまな重要事項について話し合いを進めていきます。これらは夫婦に子供のいる・いないで議題の数も変わってきますが、以下の5点は正式に離婚する前に決めておくべき事柄です。財産分与に関する話し合いは、もうこの段階で登場します! ・財産分与をどのようにするか 離婚の感傷に浸る間もなく、早い段階でしっかりと協議しておくべきなのが財産分与です。離婚が決まったら、すぐに全ての財産をリストとして書き出し、どのように財産を分配するのかを決めましょう。法的には離婚時、夫婦の財産は全て折半する必要がありますが、物理的に分けられないものは話し合って分けていきます。何が財産に該当するかは、後の項で詳しく解説します。 ・離婚後の姓をどうするか 現行の法律では婚姻関係を結んだ夫婦は夫か妻どちらかの姓に統一しなければなりません。離婚する場合には、相手に合わせていた姓を旧姓に戻すこともできますし、引き続き婚姻関係時に使用していた姓(氏)を名乗ることも可能です。ただし、この『婚氏続称』の手続きには期限があり、離婚日から3ヶ月以内に専用の申し出をする必要があります。 なお、子供の姓は別途申し出をしない限り変更されないため、手続きをしなければ離婚前の姓のままです。親権が父母のどちらかに決まっても、自動的に親権を所有する親の姓に変わるわけではないので、変更する場合には家庭裁判所に対し『子の氏の変更の申し立て』を行いましょう。 ・子供がいる場合はどちらが親権を持つか 夫婦に未成年の子供がいる場合には、どちらが親権を持つかを決めなければなりません。子供が15歳未満ですと本人の意思が反映されないため、お互いが感情をぶつけ合ってしまい争点となるケースも少なくない課題です。そもそも親権とは『身上監護権』と『財産管理権』の2つから成りますが、簡単に言えば身の回りの世話や教育を受けさせるといった日常の養育を担う権利と、子供の財産を管理する権利を表します。どちらが親権を持つかは協議して決めるものの、決着がつかなければ調停に持ち越すこととなります。実際には全体の8割を超えるケースで母親が親権を持つとされています。 ・子供の養育費と面会に関する取り決め 親権がどちらになったとしても、夫婦は離婚後も協力して育児を行います。本当に協力して子育てができるのか不安なところですが、最も心配なのが資金面。子供が成人するまで育てる間に必要な経費となる養育費は、それぞれの収入等によっても金額が異なります。しかし、養育費の算定表は日本弁護士連合会のホームページで確認することが可能で、金額算出は比較的スムーズに進むことが想定されます。 大事なのは取り決めどおり支払いを継続してもらうことです。また、子供と面会する頻度などについてもあらかじめ約束を交わしておきます。協議離婚と言っても子供の話になると揉めてしまう場合があるので、どうしても解決しない場合には弁護士や第三者を通じて取り決めする必要があります。 ・慰謝料は発生するか?発生する場合いくらにするか 例えば不倫されたりDV被害にあったりするなど、夫婦のどちらかが一方的に精神的苦痛を受けた場合には慰謝料の請求をすることができます。慰謝料は文字通り、相手に苦痛を与えたことに対する『お詫び料』のようなものです。ただ、慰謝料の場合は養育費とは異なり、目安となる算定表などが存在しません。各々の裁量で金額等を決めるとなるとトラブルの元になりかねないので注意が必要です。

 

話し合いが解決しなければ弁護士に依頼

ただでさえ別れを前に気分的な落ち込みや不安がある中、財産分与・養育費・慰謝料などを決める話し合いは、夫婦間で揉めてしまうことも珍しくありません。特に法律や財産の処分の仕方など専門知識を要する話題については、2人だけで議論していても解決しないこともあります。冷静かつ適正に財産分与や各種取り決めなどを行うには、弁護士に相談するのも一案です。一般的に離婚に関する弁護士費用は、財産分与や慰謝料などで獲得した金額の10~20%程度が相場とされます。

新居準備・各手続き

引っ越しが決まった場合、順序としては離婚届を提出した後に転居されることをお勧めします。引越しの際には、戸籍や住民票が必要な場面があり、正式に離婚する前に引っ越しを完了させてしまうと、籍や住民票が代わった時に手続きが生じて二重に煩雑となるためです。ただ、新居の物件リサーチや転居に付随して必要となる手続きなどの準備はこのタイミングで進めておくと良いでしょう。

離婚届提出

離婚届は各市区町村で受け取って必要項目を記入・押印するだけです。離婚届をわざわざ貰いに行かなくてもダウンロードできる自治体も増えています。本籍地以外で離婚届を提出する場合には戸籍謄本が必要となります。感情的になって離婚届の提出を焦る方もおられますが、離婚届が受理されれば赤の他人となってしまうので、そうなる前に上述したような重要な話し合いを済ませておきましょう。冷静になることが大切です。

 

財産分与の話し合いで注意すること

財産分与の話し合いは、とにかくさっさと離婚を済ませてからゆっくりと…などと悠長に構えていると、本来貰えるはずのものが手に入らなくなってしまう恐れがあります。というのも、財産分与と慰謝料の請求権は、離婚成立後2年までとタイムリミットが決まっているためです。事務的な課題は、離婚成立までにすっきりと解決しておくことを強くお勧めします。

 

そもそも離婚時に必要な財産分与とは?

財産分与とは、婚姻後夫婦が築いてきた財産を離婚する際に分配することをいいます。離婚をするということは他人になるということに他ならず、共有していた財産を清算するのは当然です。しかし、そもそも分与すべき”財産”が何なのかを知っておかなくては正しく分与できません。ここでは離婚時に分与対象となる財産の種類をご紹介するとともに、分与の対象とならない財産について解説します。

 

財産分与の種類

一口に財産分与と言っても、その種類には大きく分けて3つあるのをご存知でしょうか。まずはじめにこれら3種類の財産とはそれぞれにどのようなものなのかをご説明します。

 

清算的財産分与

清算的財産分与とは、婚姻関係にあった期間中に夫婦が力を合わせて築いた財産を分与することをいいます。何がその財産に該当するかは後ほど詳しくご紹介しますが、離婚時に『分配する』というニュアンスとなるものは、概ねここに属します。分配は2分の1ずつなされるのが基本ですが、裁判を通じて分与する場合は、財産をなした貢献度や家庭生活を営む中で負担が大きかった方が多く貰えるケースもあります。

 

扶養的財産分与

扶養的財産分与とは、生活能力がない相手に対して離婚後の生活を安定させるために一方が支払うものです。かつて専業主婦が多かった時代の名残りとも言え、自活できる人はもちろん、生活を助けてくれる親や再婚相手などがいれば、この財産分与は受けられません。また支払われるにしても期間が定められます。

 

慰謝料的財産分与

慰謝料的財産分与とは、浮気・DV・ハラスメントなど、夫婦どちらかが一方的に苦痛を受けた場合に、苦痛を受けた側が多めに財産を分与されるというものです。離婚理由によくある性格の不一致などの理由では請求することができないので覚えておきましょう。ちなみにこの分与の対象となる財産は現金に限りません。

 

財産分与の”財産”、何が該当する?

財産と聞くと、まず現金が思い浮かぶという方は少なくないでしょう。しかし、離婚時の財産分与に際して『財産』と呼べるものは実は非常にたくさんあります。ここでは分与できる財産をざっくりとまとめてみました。あなたとお相手が共有する財産には何があるのか照らしながらご覧ください。

 

現金・預貯金

夫婦が婚姻関係を結んだ後にできた預貯金や貯めた現金は全て共有財産と見なされ、分配の対象となります。たとえ稼いだ金額が夫婦どちらかの方が圧倒的に高額だったとしても、夫婦協力して築いたものとして平等に扱われます。ちなみに、せっかく貯めたへそくりであっても共有財産と見なされます。

 

不動産

土地や建物といった不動産も当然財産分与の対象となります。婚姻関係を結んだ後に購入した家・土地・マンション・収益ビルなどがこれに当たります。婚姻前から所有していたものでも、この管理に配偶者が大きく関与していれば共有と見なされるケースもあるでしょう。結婚後にどちらかが内緒で所有した物件などがあった場合でも、その名義にかかわらず共有財産として分与対象となります。なお、不動産の財産分与は今回お伝えしているこの記事の主役であり、評価・査定・売却など専門知識がないと納得の行く分与ができにくい分野です。後ほどわかりやすく、そして詳しくご説明していきます。

 

有価証券投資信託

株券・国債・公債なども婚姻期間中に得たものであれば共有財産です。有価証券の分与で難しいのは、評価額が常に変動している点ですが、離婚時の評価額で算定するのが一般的となっています。分配が難しければ弁護士に相談しましょう。

 

自動車

自家用車は、どちらかが引き続き使用するというケースも珍しくありません。名義変更やローンの支払いに関する話し合いを行ってきれいに解決しましょう。ローンが残っている場合に現金化して財産分与するなら、残債を差し引いた額の分配となります。まずは正しく評価額を出してもらう必要があるため、査定ができる自動車販売店に問い合わせをするのが妥当です。自家用車も、夫婦どちらかが結婚前から所有しているものは共有財産ではないので分与対象とはなりません。

 

家具家電

結婚後に購入したいかなる家財道具も共有財産に当たります。ベッド・ソファ・ダイニングセット・食器棚・テレビ・冷蔵庫・洗濯機といった大物家具家電はもちろん、椅子・時計・電子レンジ・掃除機・電話といった小物に至るまで、どちらが貰うのか不平等にならないよう話し合って決めます。

 

貴金属・宝石

たとえ妻や夫が自分用に購入した指輪やネックレスであっても、結婚後に入手したものであれば共有財産として分与の対象となります。物を分けるのか売却して現金化して分配するのかを決めましょう。現金化する場合にはやはり専門家に正しい査定を依頼する必要があります。なお、この財産に類するものとしては、骨董品や美術品なども挙げられます。他の財産と同様、結婚する前から所有していれば分与する必要はありません。

 

保険料

積み立てタイプの生命保険・医療保険・学資保険なども名義にかかわらず分与の対象です。一番すっきりと分与できるのは全て解約して現金化し、きっちり二等分することではありますが、特に子供の教育系の保険は解約したくない場合もあるでしょう。解約しない保険は、離婚後の支払いをどちらがどのように行うのか、明確にしておくことが重要です。

 

年金・退職金

年金は現在受け取っている・いないにかかわらず、財産分与の対象です。と言っても全額ではなく、婚姻期間中に納付した金額(年金)や婚姻期間に相当する額の退職金を分配します。国民年金や厚生年金基金は該当しないことや、あくまで婚姻期間中の納付実績が反映されるだけである点には注意が必要です。近頃多い熟年離婚などで、すでに退職金を受け取り夫婦で消費したケースなどでは残金を等分するのが一般的です。

 

ローン・負債

負の財産も婚姻後に生じたものであれば共有財産として平等に分けます。このようなマイナスの財産はプラス分と差し引きし、その残金を二等分するのが一般的です。なお、後の『財産分与に該当しない財産』でも詳しくご説明しますが、ギャンブルや非常識な浪費など、夫婦どちらか一方の落ち度でできた借金などは共有財産とは見なされません。

 

財産分与に該当しない財産とは?

結婚後手に入れたものは概ね夫婦共有の財産として見なされ、分配の対象となることがおわかりいただけたと思いますが、一見夫婦共同で所有していたように見えるものの中にも、共有財産として分配する必要のないものもあります。それは、先ほども触れましたが、夫婦どちらかが勝手に作った負債・借金などです。 また、いわゆる嫁入り道具的なもの、夫婦がそれぞれ個別に親・親類から相続した不動産なども『特有財産』と言って2人共有の財産とは見なされないため、財産分与は不要です。さらに、すでに別居している場合は、別居後に築いた財産や購入したものも分与の必要がないことを覚えておきましょう。ただ、例えば結婚前から所有していた不動産などであっても、そこから家賃収入を得るなど結婚後夫婦で管理・維持してきた場合などは、共有財産とみなされる可能性大です。 夫婦の財産分与で手を焼くものの一つに不動産があります。今現在一緒に暮らしている持ち家やマンションはもちろん、土地や持ちビルなども共有財産です。次の項からは、離婚時の不動産分与について掘り下げます。まずは、不動産とはそもそも何なのかをおさらいしていきましょう。

 

[おさらい]不動産とは何か?

離婚に当たって不動産を財産分与する必要のある方は、まず前提として不動産とは何かを知っておきましょう。ここでは、そもそも不動産とは何か、その定義と種類をおさらいしていきます。特に離婚時に分与の対象になりがちなものを取り上げ、専門用語もわかりやすくお伝えしますのでご安心ください。

 

不動産の定義とは?

不動産とは民法上、土地やその土地に定着している建物などのことをいいます。土地に定着しているものなどと言えば、さまざまな種類があります。大枠でとらえれば田畑・橋・石垣・岩・樹木も不動産と定義されます。別の言い方をすると、登記する必要があるものや抵当権を有するものが不動産扱いとなるため、正確には自動車も不動産の範囲に入ります。離婚時の財産分与の対象として多いのは土地や建物です。

 

離婚時財産分与の対象になる不動産は自宅だけじゃない!不動産の種類解説

配偶者と正式に別れる際は、自分たちが共有している不動産には何があるのかを確認しましょう。ここでは、一般的に財産分与の対象となりがちな不動産の種類をご紹介します。

 

持ち家

一戸建ての住宅を購入した夫婦の場合、もちろんこの持ち家は財産分与対象の不動産です。持ち家の財産分与で最初に重要となるのは名義やローンの残額の確認となります。このことについては、後ほど詳しく解説します。

 

マンション

分譲マンションを購入して居住している場合も、当然この物件は不動産財産として分与対象となります。マンションの不動産分与に関しても、基本的な考え方は持ち家と同じです。最初に行うべきことは名義・ローン残額の確認とともに、居住中のマンションであれば夫か妻のどちらかが住み続けるかどうかの選択を行うこととなります。この点についても、次の項で詳述します。

 

土地

土地は持ち家が建っている土地だけでなく、他に所有する土地がある場合には特有財産でない限り夫婦共有の不動産財産となります。特に土地を現金化する場合はさまざまな評価の仕方があるので、専門知識がある業者などに査定を依頼するのが一般的です。

 

貸家・収益ビル

賃貸用にアパート・マンション・戸建て住宅を所有している場合や、テナントビルなどで家賃収入を得ている人は、その持ちビルも財産分与対象の財産となります。収益用不動産を処分して財産分与する際にも、査定・売却には詳しい知識が必要となるので、収益用不動産売却を得意とする業者に相談することが不可欠です。

 

財産分与の対象とならない不動産とは?

くり返しになりますが、不動産に限らず、夫婦どちらかの預貯金や、夫婦どちらかの親・親族などの預貯金等だけで購入された財産は離婚時の分与対象となりません。また、夫婦どちらかの親・親族から相続した財産も同様です。さらに別れる夫婦が婚姻前、つまり独身時代に購入した財産も対象から外れます。 ただ、このような”特有財産”を婚姻期間中、収入を得るために活用するなどし、その運営・管理に配偶者も関わっていた場合には共有財産と見なされ、分与の対象となり得ることもおさらいしておきます。離婚時に財産分与の対象とならない不動産は、以下のようにまとめることができます。 離婚時に財産分与の対象とならない不動産まとめ ・離婚相手と婚姻関係になる前に購入した持ち家・マンション・土地・収益用不動産などの物件 ・夫婦どちらかの親や親族から相続などで得た”贈与財産”に相当する不動産 ・夫婦どちらかの蓄えか、夫婦どちらかの身内の蓄え等のみで購入した不動産

 

離婚が確定!今住んでいる家やマンションをどうする?

  離婚することが決まったら、財産分与に関する話し合いをすぐにスタートさせるべきであると先ほどお伝えしましたが、不動産の財産分与で悩ましいのは、今現在住んでいる家をどうするかという問題です。ここでは、離婚が決まっても現在住んでいる持ち家やマンションに住み続けるメリット・デメリットを解説するとともに、その他に所有する不動産を離婚を機に手放すメリットについてもご紹介します。

 

住み続ける場合のメリットとは?

今現在暮らしている持ち家やマンションに、離婚後も暮らし続けるとどんな良いことがあるのでしょうか?ここでは離婚後も夫婦どちらかが共有財産としての持ち家やマンションに住み続けるメリットを見ていきます。

 

生活環境を変えなくて済む

離婚後も同じ家やマンションに住めば、少なくとも夫婦のどちらかは生活環境をそのまま維持できます。住み続ける方は転居に関わる手続きはもちろん、新居探しや荷造り・引っ越し作業などの面倒を避けることが可能です。離婚は気力も体力も消耗するので、ひとまず環境を変えずに済むというのはメリットと言えるでしょう。

 

子供がいる場合転校が要らない

就学中のお子さんがおられる場合、そのままの家に住み続ければ、転居に伴う転校手続きが不要です。煩雑な事務手続きをなるべく少なくしたい方や、お子さんの動揺を少しでも抑えたいという方にもメリットとなります。

 

不動産として持ち続けられる

今持っている住宅を不動産財産として活用することも可能です。特にローンも完済しており離婚すれば1人住まいになるといった方なら、自分は手頃なアパートに住んで、住宅やマンションを貸し出して家賃収入を得るという活用の仕方もあるでしょう。

 

住み続ける場合のデメリットとは?

離婚後も今住んでいる家・マンションに住み続けることで得られる利点もあれば、そのことで生じ得る面倒や不都合があるのも現実です。ここでは離婚後も今ある家やマンションで暮らすデメリットをご紹介します。

 

ローンの残債問題

多くの夫婦は長期ローンを組んで住宅やマンションを購入します。離婚する場合には、その後も継続するローンをどちらが支払うのかを決めなくてはなりません。住み続ける方が支払うと言っても、パート勤めの主婦だった妻に支払い能力があるかと言えば現実的ではないですし、仮に出て行った夫が支払うといっても、自分のものでもない不動産に多額の支払いを毎月続けていくモチベーションはなかなか保てないものです。ローンが滞れば結局家は競売にかけられる可能性が高まります。

 

売却時期が遅れるほど査定額が下がる

家やマンションを処分するとなった場合、普通は売却をします。ローンが完済している・していないなど、手元に残るお金はケースバイケースですが、建物自体は建設後10年程度を境に査定額がどんどん落ちる傾向にあります。将来的に売る可能性が少しでもあれば、売却時期が遅れれば遅れるほど売却額が下がることを覚悟する必要があるでしょう。

 

税金・管理費などが発生し続ける

不動産を所有・維持するためには毎年一定以上の経費が必要です。固定資産税や都市計画税など、税額は各住宅の評価により異なりますが、かからない物件はありません。マンションであれば修繕費や管理費といった固定費用も支払い続けることになります。

 

環境が変わらないことによるストレス

引っ越しには面倒な作業や手続きが多いですが、転居して周囲が知らない人ばかりになると気分的にリスタートを切りやすいという利点があるのも事実です。そのままこれまでの住居に住むことになれば、隣近所や子供の学校関係にも離婚の事実を報告したり聞かれたりといった面倒は避けられません。そのことで感じるストレスはデメリットに数えられるでしょう。

 

離婚と同時に不動産を売却するメリットとは

離婚するにあたって、これまで暮らしてきた家やマンションを売却するという方も少なくありません。愛着のある我が家ではありますが、売却する利点は意外と多いものです。ここでは離婚時に不動産を売却することで得られるメリットをご紹介します。

 

先々ローンの心配をしなくていい

先ほどもお伝えしたように、結婚後に購入した家やマンションに住み続けるということは、残ったローンを負担していくということです。たとえ別れた相手が支払い負担をすることに決まっても、完済まで払い続けてくれる絶対的保証もありません。ましてや自分がローンを支払い続けていくとなれば、実際の負担とともに将来続く不安を抱えていかなくてはなりません。

 

現金が入ってくる

ローンの残債や不動産の状態・査定額にもよりますが、売却すれば現金が入ってくるのであり、それを夫婦2人で均等に分配できるため、フェアで後腐れがないだけでなく当座必要な資金に加えることもできます。離婚して新生活を始めるにも費用はかかりますし将来への不安が増すタイミングでもあるので、不動産売却による現金増は大きな一助となるでしょう。

 

すっきりした状態で人生の再スタートを切れる

離婚に伴う心的なストレスやショックは大きなものです。別れることになった配偶者とそれまで暮らした思い出が詰まった家やマンションを処分して環境を変えるということは、実は心機一転するのに意外なほど役立ちます。生活を一変させて人生をやり直したいという方には家の売却はお勧めです。

 

将来的な金銭リスクが減る

離婚後も今の持ち家やマンションに住み続ければ、残ったローンの支払いに対する不安が続くのはもちろんですが、固定資産税・都市計画税・相続税などの税金がかかることを覚悟しなくてはなりません。賃貸物件に暮らし始める場合は家賃が発生しますが、そもそも賃貸は身の丈に合った家賃や管理費等の条件を備えた物件を自ら選ぶことが可能です。民営以外に公営住宅も選択肢に入れられるため、不安や無理を最小限に抑えた暮らしをしていくことができます。

 

離婚時に不動産を売却するデメリットも知っておく

離婚時に家やマンションに住み続けることには、ローンを完済している・いないにかかわらず一定の金銭的・精神的デメリットがあります。新たな人生のリスタートを切るにはすっきりと不動産を売却してしまうのは悪くない選択です。しかし、不動産売却をするために、売却に関する査定や仲介をしてくれる優良な不動産業者を探す必要があります。不動産は専門知識も多いため、もし優良でない不動産会社に不動産を託してしまうと、損をしてしまう可能性も生じます。信頼できる不動産会社に出会えるかどうかが、不動産売却の成否を握る鍵となることを覚えておきましょう。

 

住居以外の不動産は離婚時に手放すべき?

住居以外に土地や収益用不動産などを共有財産として所有している場合、所有不動産をもとにして家賃収入で生活している方などはそのまま持っているべきというケースもあるでしょう。ただ、現在活用していない不動産については、今後かかる税金や費用の負担を考えると、売却し現金化して分配した方が何かと負担を軽減できるケースもあり得ます。また、収益率の良くない賃貸物件などの扱いに悩んでおられる方などは、離婚を機に手放すのも一案です。いずれにしても収益用不動産の売却を得意とする不動産会社への相談が必須となるでしょう。 (↑ここの執筆内容は参考資料がないためクライアント様にご相談申し上げたいです)

 

[パターン別!]離婚時に不動産分与をする方法

離婚するにあたって、不動産を分与するには具体的にどうすれば良いのでしょうか。ここでは、不動産を手放さず住み続けるなどする場合の財産分与方法と、不動産を売却する場合の財産分与方法の2パターンの手順をわかりやすくご説明していきます。

 

パターン1:不動産を売却せずに財産分与する方法

まずは所有する不動産を売却せずに夫婦間で財産分与する方法についてご説明します。売却しないということは、不動産をどちらかが引き継ぐということになります。その手順は以下の通りです。

 

①名義を確認

不動産を売却せず、どちらかが譲り受けるという場合にはまずその不動産の名義確認をしましょう。よく見受けられるパターンが、夫名義の不動産を妻が譲り受けて住み続ける戸建て住宅やマンションです。妻が不動産を引き継ぐことになる場合には夫から妻への名義変更が必要となります。名義人が夫なのか妻なのか、それとも共有名義となっているのかをまずは把握しましょう。

 

②不動産を引き継ぐ側へ名義変更

妻が不動産を引き継ぐことになる場合には夫から妻への名義変更が必要となります。もちろん、妻から夫への逆パターンもあり得ます。とにかく、離婚後にその不動産を引き継ぐ方の所有財産となるよう名義変更することが必要です。もしも名義変更をしないと、離婚後に不動産を誰かに貸したり売却したりしたい場合に、別れた相手にまた連絡を取って同意を得たり事務手続きを行わなければならず、きわめて面倒なことになります。名義変更手続きは該当不動産を管轄する法務局で行うことができます。財産分与する際に行う名義変更を、特に『財産分与登記』と呼びます。

 

③財産分与登記2つの種類と方法

法務局で手続きを行う財産分与登記(名義変更)には、財産分与に伴って離婚する当事者2人のうちどちらかに名義を移す『所有権移転登記』と、2人共同の名義となっている不動産を共有名義からどちらか片方の名義に変える『持分移転登記』の2種類があります。ご自身がどちらの財産分与登記に当たるのかを確認したら、必要書類を揃えて法務局で手続きすれば不動産の財産分与が成立します。ちなみに必要書類は以下の通りです。 ・登記申請書 ・戸籍謄本 ・登記事項証明書 ・不動産を引き継ぐ側の住民票 ・不動産を引き渡す側の印鑑証明書(発効日より3ヶ月以内) ・固定資産評価証明書(もしくは課税明細書) ・不動産の権利証(もしくは登記識別情報) ・登記原因証明情報 なお、財産分与登記をするには、固定資産評価額の2%相当の登録免許税や関係書類の発行手数料が必要となります。また、登記自体を司法書士に依頼すれば、別途その費用もかかります。ただし、財産分与においては、基本的に贈与税はかからないほか、不動産取得税も不要です。住居用の持ち家であれば譲渡する側に『譲渡所得税』が発生しない場合が多いですが、それ以外の不動産では譲渡する物件が購入時よりも値上がりしていれば譲渡所得税がかかることがあります。

 

④不動産を譲渡された側は代償金を支払う

不動産をもらった側は、不動産評価額の半額相当を譲渡した側に支払います。もちろん、話し合いをする中で家・マンション・土地・ビルといった不動産を全面的に貰えることに決まれば、この代償金は不要となります。 不動産を売却せずに財産分与する手順はここまでです。ただし、ここまででご説明した手順は、あくまでローンを完済している不動産の分与手順であり、ローンが残っている不動産はもう少し話が複雑です。次にご説明します。

 

ローンが残っている場合の名義変更は面倒

まだローンが残っている不動産の名義変更はなかなか厄介です。例えば財産分与前に夫名義でローンの返済をしてきた不動産を妻側へ名義変更するとなると、変更したくてもローンを完済してからでないとできません。不動産購入時にローンの審査に通ったのは夫の収入などを対象としたためであり、名義を妻に移すとなれば、お金を貸してくれた金融機関は残債を全て支払うよう要求してくる可能性もあります。 つまり、ローンが残っている不動産の名義を変える場合には、独自にお金を工面して残債を一括支払いするか、ローンの借り換えを譲渡された側の名義で行う必要があるということです。また、夫婦いずれかが連帯保証人となっている場合にも、連帯保証人を解除するには、他の保証人を立てるか新たなローンの借り換えを行わなければなりません。

 

パターン2:不動産を売却して財産分与する方法

ここからは、離婚する際に不動産を売却することによって財産分与を行う方法についてご説明していきます。売却する際にまず大事なチェックポイントは、所有する不動産がローン返済の過程において今どのような状況にあるかです。

 

①アンダーローン・オーバーローンを確認する

財産分与で不動産を売却する前に、売りたい不動産にとってどの売却方法が最適なのか確かめる必要があります。それにはまず、売却を希望する不動産のローンの返済状況を確認しましょう。売却方法は、ローンの残債が不動産の売却価格よりも多いか少ないかで変わってきます。 返済すべきローン残債が不動産の売却価格よりも上回ってしまうケースをオーバーローンといい、この場合は基本的に通常の売却ができません。ベストなのは次の②でご説明する任意売却です。逆にもう半ば以上ローンの返済が済んでいて、売却価格よりもローン残債が下回るケースはアンダーローンといいます。アンダーローンなら以下の③をご覧ください。

 

②オーバーローンなら任意売却すべきか決める

離婚が決まったご夫婦で不動産を売却して財産分与を行いたい場合、不動産の売却価格よりも返済すべき額の方がまだまだ多く、離婚後の返済が大変だというご夫婦であれば、任意売却が最適です。そもそも、ローンの名義は夫であっても、妻が連帯保証人となっているケースでは、離婚しても連帯保証人から外れることはまずできないので、任意売却くらいしか選択肢はなくなります。 [重要]離婚時の不動産売却に多い!人気売却とは? 任意売却とは、住宅ローンを貸してくれた銀行などの金融機関(債権者)と売却したい名義人(債務者)がローン残債の圧縮について交渉し、後の負担を軽減するやり方です。多くの場合は売却を仲介する不動産会社もこの交渉に加わります。もともと、住宅ローンの返済が難しくなった場合に、家を売ることでローンの残債を減らして後の支払いを楽にためのものですが、離婚カップルはローン未完済のケースが多いため、任意売却がよく用いられます。任意売却と競売の大きな違いは、近隣住民などに売りに出ていることを知られずに済む点と、売れたら売却益が出ることです。競売は差し押さえ状態なので、利益が出ることはありません。後々ローンが払えなくなり差し押さえられて競売にかけられるよりは、月々の返済を少しでも楽にして完済しようというのが任意売却の考え方です。 ローンの残債が多いまま夫か妻どちらかの名義になった不動産は、支払い能力の限界やローン返済へのモチベーション低下などにより返済不可能となり、競売にかけられる例も少なくありません。競売は所有者のプライバシー保護の観点でもお勧めできませんし、売ると言っても売却金額が所有者の懐に入るわけではないのでメリットはないも同然です。 該当する金融機関に相談して任意売却をすることが決定すれば、あとは通常の売却手順で不動産を売りに出します。ただし、任意売却の相談は債権者・債務者・連帯保証人全ての関係者の同意や連携が必要なので、正式離婚の前に話を進めておくことが重要です。

 

③アンダーローンなら売却金額を等分することを確認

ローンの残債が少なくなっており、売却してもお釣りがくるという段階のご夫婦であれば、スムーズに不動産を売却して現金化し、それを均等に分配すればこの不動産の財産分与は終了です。少しでも高く売れるよう、また悪質な業者に騙されて損をしないよう、優良な不動産仲介業者に査定・売却を依頼することに集中しましょう。

 

④任意売却でも通常売却でも不動産の売却手順は同じ

オーバーローンかアンダーローンかで売却の形態は異なりますが、売ることが決まれば売却そのものの手順はどちらも同じです。ざっくり言えば、不動産を仲介する会社に売りたい不動産の価格を査定してもらい、実際に売りに出し、買い手が見つかって折り合いがつけば契約します。 不動産の詳しい売却手順や不動産査定・業者選びに関するノウハウは、後ほど詳しくご説明します。任意売却に強い不動産会社や離婚に際する不動産売却の実績が多い会社など、不動産業者もいろいろです。不動産会社選びは絶対に納得のいくものにしましょう。

 

[知らないと損!]離婚時の不動産分与では何を気をつけるべき?

離婚をする時の不動産分与の方法についてご説明している当記事ですが、不動産の財産分与の方法そのものについてはご理解いただけたでしょうか?ここでは、不動産の財産分与でつい見落としがちな注意ポイントをご紹介します。知らずにいると、思わぬ出費に焦ったり、別れた相手と後々さらに揉めたりする事態になりかねないので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

住み続ける場合の財産分与登記は離婚成立後に行う

離婚後も夫か妻のどちらかが所有中の不動産に住み続けるなどする場合、つまり不動産の名義を夫か妻どちらかに移したり共有名義から単独名義に変更したりする場合には、離婚成立後に名義変更手続きを行うこととなるので注意しましょう。 というのも離婚に伴う財産分与というのは、そもそも離婚をしたという既成事実があって初めて効力が現れるためです。名義変更(財産分与登記)の準備は離婚届提出・受理以前に進めておくべきですが、名義変更の手続きそのものは離婚が成立しないと行うことができません。 離婚成立したらなるべく相手とはやりとりをしたくないという方もおられるかもしれませんが、あらかじめ登記のタイミングを知っておき、最後まで抜かりなく手続きを終えることが大事です。

 

任意売却なら離婚成立前がお勧め

売却価格よりもローン残債の方が少ないアンダーローンの不動産であれば、離婚前に売却して利益を生じさせそれを配偶者に財産分与してしまうと贈与税が生じるためお勧めできません。しかしローン残債がまだまだ多く、少しでもローンの負担を軽くして離婚後にも地道に支払っていきたいという方は、離婚成立前に任意売却を行うことをお勧めします。売却益が出なければ贈与税を気にすることはなく、離婚成立後でなければ実行してはいけない理由がありません。 そもそも任意売却を離婚成立後に行う場合に一番問題となるのは、離婚後に2人の連携が取りにくくなる点です。任意売却は債権者(金融機関)との折衝が肝となるので、債権者とはもちろん、夫婦間でも緊密にやりとりしながら進める必要があります。 離婚届を受理され離れ離れになった後ではスムーズに売却できるかどうかわかりません。任意売却はあくまで債権者と相談しながら話を進めていくため、売却する時期や価格も交渉しだいで有利にできます。最後の共同作業として2人で協力して、少しでも条件の良い売却ができるよう離婚前にしっかりと工程を進めましょう。

 

税金の発生に注意!

親や親族などから無償で不動産を譲られた際に発生する贈与税は、離婚時の財産分与では生じないのが一般的です。離婚に際して行う財産分与とは、2人が婚姻期間中に力を合わせて築いた財産を分配するという『清算』の意味合いが強いため、親の遺産としてもらった不動産とは性格が異なります。また、不動産の権利を夫婦どちらかがもらった場合でも、単純な譲渡ではなくあくまで清算の一環と解釈されるため不動産取得税がかかることもありません。 ただ注意が必要なのは、不動産を譲渡した側に譲渡所得税がかかるケースです。と言ってもこれは、該当する不動産の購入金額よりも売却価格の方が上がっていて含み益が生じている場合に限ります。このように売却により利益が生じた不動産を財産分与する場合には、生じた利益に対して譲渡所得税がかかるので覚えておくと良いでしょう。

 

節税したいなら不動産は売却して現金で財産分与するのがベスト

離婚時に不動産を財産分与する場合には贈与税や不動産取得税がかからないとは言え、不動産をもらった側は登録免許税や固定資産税などを負担することとなります。また、あげた側も場合によっては譲渡所得税が課されます。たとえ特別控除や軽減税率の特例を活用したとしても、それは単に税額が下がるだけであり、支払う必要があるのは変わりません。もしこのような税金を回避したいのなら、不動産を売却して現金化して分与するのが最善策と言えるでしょう。

 

財産分与で特別控除を受けたいなら離婚成立後

自宅等の不動産を売却して得た利益を財産分与する場合、譲渡益は1人につき3,000万円を上限に課税対象となりません。ただしこの特別控除は夫婦間や親子間には適用されないので、控除を受けたいのであれば正式に離婚が成立した後に財産分与を行いましょう。

 

不動産分与で損をしないための秘策とは?

不動産などの財産分与はもちろん、養育費や慰謝料、子供との面会頻度など、離婚時には重要な話し合いと取り決めが幅広く執り行われます。しかし、口約束をしただけでそのまま離婚届が受理され正式に他人となってしまうと、相手と音信不通になるケースもあり、最悪の場合には約束した内容が全く守られないという事態も起こり得ます。実際に全国でそのような事例が多数報告されているのです。 協議離婚に関する話し合いでは、協議離婚合意書を作り、あらゆる取り決めを文書化して相互に確認することがまず大事です。そして、さらにそれを公証人に公正証書として作成してもらい、強制力のあるものとすることを忘れないようにしましょう。財産分与を一括で受け取る、分割で行うなどの約束事も、やがてうやむやになってしまう例は後を絶ちません。不動産の財産分与を行う際には、そもそも離婚時の財産分与に強い不動産仲介会社などを選び、アドバイスを受けるのもポイントです。

 

実際の不動産売却はどう進める?家とマンションでは違う?

離婚の際の不動産財産分与で、家やマンションや土地などを売却して清算しようと決まった場合、一体どのような手順を踏んで売却を進めていくのでしょうか?スムーズな財産分与を行うためにも、全体の流れを知っておくことが重要です。ここでは不動産売却の手順をわかりやすくご紹介します。

 

不動産の売却方法を学ぶ!家の場合とマンションの場合

離婚時の不動産売却で多いのが、自宅として住んできた戸建て住宅やマンションなどの住居を売却して財産分与するというケースです。ここでは、家やマンションの売却方法を全体の流れを見ながらご説明します。

 

夫婦で不動産売却の希望条件について話し合う

不動産をどのような条件で売却したいのかをあらかじめ夫婦で話し合っておきましょう。最低でもこのくらいの価格で売りたい、いつまでに売りたい、いつ頃から売りに出したい、高く売るためにリノベーションやリフォームをしてから売りたいなど、なるべく具体的に希望を出しておくと不動産会社との相談もスムーズです。 また、不動産を売却する理由は人それぞれです。自分たちが離婚に際しての財産分与で不動産売却の必要があることを念頭に置き、売却を仲介してもらう不動産会社は、こうした案件を多く手がけ実績を上げている会社を選ぶべきことを夫婦相互に確認しておくことも大切です。 離婚を控えた夫婦は関係が冷え切っていて、なかなか積極的に協力したいと思えないケースもありますが、ここは最後のけじめと頭を切り替えて、少しでも良い取引ができるように割り切って協力し合いましょう。

 

不動産の市場における相場感を調べる

実際の売却では媒介する不動産会社の手を借りなくてはなりませんが、その前に不動産がどの程度で売れているのか、市場の相場感をチェックしておくことも大事です。 自分たちで相場を調べるには、売りたい不動産の周辺エリアで築年数・広さ・立地など条件が似た物件の取引価格をリサーチしてみるか、不動産会社の店頭やネットで該当不動産の近隣地域の物件がどのくらいの価格で売りに出されているかを見てみるという方法があります。 インターネットサイトで相場リサーチにお勧めなのは、国土交通省指定の『レインズマーケットインフォメーション』です。地域別に条件ごとの物件の取引価格推移を閲覧することができます。

 

不動産売却に必要な書類を確認する

不動産を売却する時に必要な書類は多いため、最初の段階で保管場所などを確認しておかれることをお勧めします。たまに紛失してしまって必要な時に慌ててしまうといったことがありますので、事前に調べておきましょう。必要書類は家やマンションを購入した時に受領したものも多いですが、受領してから年数が経っていると、存在自体を忘れていることも珍しくありません。以下に必要書類を挙げておきます。 ・重要事項説明書 ・売買契約書 ・建築図面 ・土地測量図 ・境界確認書 ・建築確認済証 ・検査済証 ・登記済権利書もしくは登記識別情報 ・固定資産税評価証明書 ・耐震やアスベスト等診断書や修繕やリフォーム歴があればそれを証明するもの マンションの場合は、土地測量図~検査済証はなく、代わりに管理規約書が必要となります。売買契約時に必要なものは、売買契約の工程でご紹介します。

 

売却したい不動産の価格査定をしてもらう

次に、売却を予定している不動産にいくらの値段がつくのか、価格査定をしてもらう必要があります。価格査定は、不動産会社に依頼すれば無料で査定額を提示してもらえます。後ほども少しご説明を加えますが、『不動産鑑定士』に査定を依頼すると有料となります。また、無料の一括査定が可能な不動産サイトが多数ありますが、単純に蓄積したデータから打ち出される査定額が表示されるだけなので、真に生きた情報と言えるかどうかは疑問と言わざるを得ません。 お勧めなのは不動産仲介業者に査定を依頼することです。不動産会社は依頼を受ければその不動産を調査した上で数字を出します。ただし価格査定は不動産会社によって安かったり高かったりバラつきが出ることもあるので、一社だけに依頼せず、複数社に価格査定してもらって比較されることを強くお勧めします。 また、査定依頼を行う際に、不動産会社の担当者の人となりや知識・情報量をそれとなくリサーチしておきましょう。経験豊富でなおかつ親身になってくれる担当者がいれば、売却を仲介してもらうことになっても、さまざまな場面で頼りになってくれる可能性が高まります。なお、不動産査定の基準や不動産会社によって査定価格が異なる理由、不動産仲介会社の選び方などは、後ほど詳しく解説します。

 

売却の媒介を依頼する不動産会社を決め契約を結ぶ

出してもらった査定価格とともに、不動産会社が親身で相応の実績があるかどうかを比較検討した後、どの不動産会社に売却の仲介を依頼するか決めます。これさえ決めて契約すれば、後は不動産会社が前面に出て売却のための活動や手続きを展開してくれるので安心です。 というわけで、次の工程からは不動産売却を媒介してくれる不動産会社が行う業務の流れを見ていきます。

 

売り出し価格が決まる

不動産を売りに出すには価格設定をしなければなりません。価格は売主が自由に決められますが、地価公示価格・路線価・固定資産税評価額・査定価格などを総合して決める必要があり専門知識が必要です。もちろん、売却するご本人である所有者の希望価格も考慮に入れられます。 どう価格をつけるかは不動産業者の経験・ノウハウにもかかっており、やはり業者選びの重要性が否めません。売り出し価格をあまり高くし過ぎると市場で見向きもされないというリスクがありますし、下げ過ぎても『曰くつき物件』かもしれないと敬遠されてしまう場合があります。売り手・買い手・市場の三方とも納得感のある価格設定を行うことが重要です。

 

広告掲載や内覧会などのプロモーション

不動産の売り出し価格が決まったら、売るためのプロモーション活動を開始します。プロモーションとしては不動産会社の広告に掲載したり、不動産のポータルサイトなどに載せてもらったりする広告活動に加え、希望者に実際の物件を見学してもらえる内覧会を催したりするなど、住宅購入を検討している人に向けて広くアピールします。

 

購入希望者との面談・交渉

購入したい・物件に興味があるという希望者が現れたら、スケジュールを決めて商談を行います。購入希望者の要望を全て受け入れるわけにはいきませんが、頑なに値下げを拒んだりリクエストに耳を貸さないでいたりすると、せっかく物件に関心を示したくれた方を逃してしまいかねません。 例えば修繕やリフォームしない代わりに値下げするなど、交換条件を考える場合もあります。この辺りの駆け引きは非常に難しいところですが、不動産会社と密に連携を取りながら交渉を進めてもらいましょう。

 

不動産売買契約成立

価格などの条件で売主・買主ともに折り合いがつけば売買契約を交わします。この際買主に対しては、賃貸契約と同じように宅地建物取引士によって、重要事項説明が口頭でなされます。売買契約時に必要なものは次の通りです。契約前に慌てないよう準備しておきましょう。 ・売却する側の実印(不動産の名義人のもの) ・本人確認用身分証 ・住民票(売主の現住所と売却不動産の住所が異なる場合・発行より3ヶ月以内) ・印鑑証明書(名義人全員分・発行より3ヶ月以内) ・登記済権利書もしくは登記識別情報 ・固定資産税納税通知書 ・固定資産税評価証明書 ・土地測量図・境界確認書(一戸建て) ・建築設計図書・工事記録書等(一戸建て) ・マンションの管理規約(マンション) ・耐震診断報告書(あれば) ・瑕疵担保責任保険などの証書(原本) その他にも地盤調査報告書など、該当不動産に関する書類があれば必要となることもあります。また、売買契約書と重要事項説明書は不動産会社が準備します。

 

不動産決済

決済とは不動産の代金の支払いであり、この決済が完了することによって不動産の所有権が正式に売主から買主に移ります。決済は振込送金で行われるのが一般的です。現金でも良いですが、不動産取引するほどの大金を現金で用意しやりとりするのは保安上のリスクが大きいのでお勧めはできません。 実際も不動産決済は振込送金で行われるケースがほとんどです。このため決済の実行は銀行の業務時間内に合わせて決行されるので、ほとんどが平日の午前中に関係者が集まることになります。売主・買主と仲介する不動産会社担当者に加え、司法書士が参加します。金融機関のローンを利用する場合には、買主指定の金融機関で個室を借りて行うこともあるでしょう。

 

不動産の引渡し

決済が済めば、不動産を買主に引き渡します。ここでは鍵の受け渡しを行いますが、この作業に伴って必要なのが各書類の原本、鍵引渡し証、実印および印鑑証明書を準備しておきましょう。また、住宅の各設備の取扱説明書も買主にお渡しするため準備しておかなければなりません。

 

不動産会社への手数料支払い

不動産仲介会社への手数料は、決済時と不動産引渡し時の2回に分けて支払うこともあります。料金や支払うタイミングなどは、事前に担当者と打ち合わせておきましょう。

 

不動産売却前に知っておくべき『不動産査定』とは?

不動産査定とは、建物や土地などの価値(=価格)がどのくらいなのかを判断し決めることです。不動産を売却する際には、この不動産査定をしてもらうことが必要不可欠となります。ここでは家・マンションなどの住宅用不動産の査定基準はもちろん、土地やビルの査定基準についてもご紹介していきます。

 

持ち家(戸建て)の査定基準とは?

戸建て住宅を査定する場合には土地と建物とを別々に評価します。土地については、以下の4つの基準をもとにします。 ・路線価 ・都道府県地価評価 ・国土交通省地価公示 ・固定資産税評価額 査定基準として特に重視されるのは上記4つのうち固定資産税評価額以外の3点です。建物の場合には以下の点を基準に査定が行われます。 ・新築時の単価 ・建物の規模 ・耐震性 ・使用部材および設備のグレードや耐用年数 ・リフォームや維持管理状態 以上の点から現在の価格を算定していき、あとは外観やプラスアルファの住宅性能・設備などがあればそれに応じて加点し価格を決めていきます。不動産の査定は、公益財団法人『不動産流通推進センター』が刊行している『価格査定マニュアル』を使って査定をするのが一般的です。土地と建物をこのマニュアルに沿って別々に査定してから合算し、必要があればその建物の売りにくさ・売りやすさの度合いを表す『流通性比率』も加味して価格が決定されます。

 

どんな土地が高く売れる?

土地は高く査定されるポイントと、逆に減点対象となるポイントがくっきりと分かれます。高額査定されがちな土地は、近隣に大型スーパーや学校などの生活に便利な商業施設や機関があることや角地・日当たりなどが評価される物件です。 反対に安く評価されがちなのは、その土地の周辺に騒音のもととなるような交通環境(高速道路・幹線道路・線路等)などがあったり、墓地・火葬場・ゴミ処理施設・反社会的組織事務所があるなど、買主が敬遠しそうな立地であったり、もしくは日当たりが悪い・傾斜地といった住環境的な悪条件を持つ土地です。

 

マンションの査定基準とは?

マンションの場合は、建物の構造自体が堅牢にできているため、多少古くても立地さえ良ければ価値がさほど低くならないケースも多く、査定基準は戸建てとはかなり異なります。マンションの査定基準となるのは以下の項目です。 ・築年数 ・立地 ・階数 ・設備状況(特に水回り) 上記項目の中でも査定価格を大きく左右するのが立地と階数です。駅徒歩などが近いマンションや上層階の部屋は高く売れる傾向が強まります。ただ水回りの老朽化や型の古臭さは減点となるため、水回りに難がある場合はリフォームすると評価が上がるでしょう。

 

収益ビルの査定基準とは?

収益用不動産をお持ちの場合、その不動産を売って現金化し離婚相手と分配したいという方もおられるでしょう。収益用のビルやアパートなどは、建物や土地自体の査定以外にも、買い手が収益性のレベルが査定の良し悪しを左右する一つの基準になることを知っておきましょう。 収益ビルなどを購入希望される方の中には投資家の方も少なくないため、利回りも重要なポイントとなります。利回りを算出する公式に則して数値を正確に提供する必要がありますが、専門知識のない方にはなかなか難しいので、不動産会社に相談しながら話を進めましょう。収益ビルの売却査定には概ね以下のようなものが必要です。 ・賃貸借契約書 ・入居者の入れ交わり状況がわかるデータ ・賃料や専有面積、用途などの基本的な賃貸条件 ・固定資産税額 ・メンテナンス費および運営費の収支状況がわかるもの

 

不動産査定は無料・有料どちらがいいのか

不動産売却の流れをご紹介した先ほどの項でも少し触れましたが、不動産売却の成否を握る鍵となる価格査定には有料・無料それぞれの方法があります。ここでは、無料査定と有料査定にはどのような違いがあるのか、また有料の場合の料金相場はどの程度なのかをご紹介します。

 

無料査定・有料査定の違い

無料査定と有料査定の違いは、ズバリ誰が査定するのかによる違いです。無料査定は不動産会社が行うもので、有料査定とは不動産査定に関する資格を持つ『不動産鑑定士』が有償で行う査定を意味するのが不動産業界では一般的となっています。 両者は不動産鑑定のやり方や目的が根本的に異なるため、一概に比較することはできません。不動産会社は市場調査をしたり専用の査定マニュアルを利用したりして価格を査定する一方、有料査定では不動産の鑑定評価に関する法律をもとに査定を行うからです。 不動産会社は不動産売却を念頭に置いて査定するので、やや高く価格をつける傾向は見られます。有料査定では、遺産や複雑な不動産取引のような法的根拠を要する場面、公的な業務でよく使われます。ただし、いずれにしても査定価格と売却価格が一致するわけではないので、無料・有料どちらの査定方法を選んでも売却価格は売主が自由に決めることができます。

 

有料査定の料金相場

不動産鑑定士による有料査定については個々に異なるものの『基本鑑定報酬額表』という目安表が存在するため、この表に準じて料金提示している鑑定士は少なくありません。具体的な料金ですと、離婚時の不動産の財産分与に多く見受けられる『土地+建物』の鑑定なら30~50万円前後の料金が目立ちます。マンションでは25万円から設定している事務所が多いですが、もちろん料金の高低は鑑定士や物件によりけりです。更地であれば20万円程度で査定してもらえる場合もあります。

 

不動産鑑定士とはどんな人?

不動産鑑定士は不動産の価値を法律に基づいて評価するための国家資格です。個人からの業務依頼はもちろん、公的評価の仕事も請けることができ、この場合の依頼主は国や自治体となります。売却のための不動産査定を目的としない場合も多いことが特徴です。不動産鑑定の他に不動産に関するコンサルティング業務も行います。

 

不動産査定書とは?

不動産査定書とは、不動産査定に関する報告書です。いわば詳細が記載された不動産の見積もり書のようなものだとお考えください。通常不動産査定書には、土地や建物に関する以下の情報が盛り込まれています。 ・所在地 ・面積(専有面積・建蔽率など) ・取引事例年月と取引単価 ・建築年 ・間取り ・交通(土地) ・都市計画(土地) ・用途地域(土地) マンションであれば階数や総戸数などの情報も明記されます。このような情報に基づいて査定項目を設け、それぞれについての評価結果が記載されます。また、査定項目はアクセスや利便性、住環境・周辺環境など多岐に渡ります。不動産会社では不動産査定用のパソコンソフトで査定価格を算定し、この結果を査定書に反映させるケースも少なくありません。

 

不動産査定書は売却価格に反映される?

不動産査定書は価格を絶対的に決めるものではありませんが、不動産を売却する際に、価格設定の根拠を買主に説明する場面で利用することができます。あくまで不動産の売却価格は不動産の売主が自由に決定して良いことを覚えておきましょう。

 

不動産査定書は有料?無料?

不動産査定書も、査定そのものと同じように有料・無料どちらもあります。不動産鑑定士に査定を依頼し査定書を作成してもらった場合は15~30万円程度の料金がかかるのが普通です。不動産会社には無料で査定書を作成してもらうことができます。

 

不動産査定を無料でやるか有料でやるかはケースバイケース

一般的な住宅用の土地建物を売却する際には、不動産会社が出してくれる無料査定で十分に事足ります。不動産査定を有料で行うのは、税務署・裁判所等に不動産査定書の提出をする必要がある時など法を根拠とした信憑性を問われる場合です。離婚時に不動産を財産分与するために査定では、少しでも良い条件で売ることを目的とする方が多いので、サービスの一環として無料査定を行う不動産会社にまずは相談というのが一般的と言えるでしょう。

 

不動産を売却査定する際の注意点とは?

離婚にあたって不動産を売却し財産分与をする場合は、少しでも良い条件で物件を購入してもらい、分配される金額をアップさせたいものです。しかし、ろくに調べもしないで適当に選んだ不動産会社に全て丸投げすれば、結果的に理想をはるかに下回る価格で売ることになりかねません。ここでは不動産の売却査定を依頼する際の注意点をご紹介します。

 

複数の会社に見積もりを出してもらう

過去にも不動産売却の経験がある方や不動産に関する知識を豊富にお持ちの方でもない限り、査定を1つの不動産会社にだけ依頼するのは危険です。その会社が不熱心なのか誠実なのかは他の競合会社と比較検討しなければまずもってわかりません。 そもそも1社だけの査定価格では、それが高値なのか相場並みなのか安いのかを判断することも不可能です。とにかく1社のみの見積もりは避けること。少なくとも2~3社の相見積もりを取って、その結果を比較するとともに、会社の雰囲気や担当者の人となりまでついでにチェックすることが肝心です。

 

なぜ不動産の査定価格も対応も会社によって違う

相見積もりを取るために複数の不動産会社に売却査定を出してもらった場合によくあるのが、会社ごとに査定結果が異なるということです。これは、会社の性格や地域性によるところもありますが、売り手自身がリサーチして知った相場感よりもかなり高い査定価格を提示してきた会社は、仲介する権利を得たいがために競合より抜きん出ようとして高く価格を見積もっているケースがあります。 また、相場並みの価格を提示してきたものの、どうも対応が不誠実だと感じるケースもあるでしょう。不動産の価格査定では、売却段階での値下がりを視野に入れて高額査定をする会社が一概に悪いとも言えず、相場感に沿った査定結果を出したからと言って優良な仲介会社であるとも言い切れないのが難しいところです。不動産会社の選び方については後ほど詳しくお伝えします。

 

不動産査定書を必ず出してもらう

一口に不動産会社と言っても種々多様です。正直なところ、あまり善良と言えない方法で契約を獲るような悪質な会社もないとは言えません。高価な売却査定額を提示しておきながら、後になって金額が大幅に下がっていたなどという事態を招かないためには、口約束は交わさないことが大事です。先ほどご説明した不動産査定書を必ず作成してもらい受領するようにしましょう。価格査定を依頼する際に、査定書を必ずくださいと申し添えておかれることをおすすめします。

 

不動産の価格は変動することを理解しておく

ご存知のように地価は変動するものです。土地+建物もマンションも同じように、市況や社会の動向に応じて価格は推移します。住宅のニーズが上がる4月前の年度変わりの時期には高く売れることも多いですし、逆に新生活がスタートした後の4月からしばらくは値が下がる傾向にあるため、タイミングを変えて価格査定を複数回依頼するのも良いでしょう。 例えば、該当する不動産の所在地近辺に地価が上がりそうな大規模イベントが開催される年などは、イベント開催時期前に地価が上がったり、災害や事件が起きたら下がったりするなど、不動産の価格が動く要因はさまざまです。信頼できる不動産会社に、何度か見積もりを出してもらうことをおすすめします。

 

不動産を高く売却するために知っておくべきこととは?

離婚時に不動産の財産分与を行う場合は、夫婦がお互いに仲良く協力してさまざまな作業を行うことができにくいので、不動産売却においても手を抜いてしまいがちなポイントがあります。ここでは離婚前で少し険悪な2人にも何とかこなせる、不動産を高く売却するためのコツをご紹介します。少しでも良い条件で不動産を売って財産分与の配分を増やせるよう、参考にしてみてください。

 

売りたい不動産の清掃やメンテをしっかり行う

建物つきの不動産やマンションは外観・内装の美しさも評価を左右しますし、きれいにしてあれば買い手が内覧した際の心証も違ってきます。売ることが決まった物件は、掃除や手入れをするモチベーションがなくなってしまいがちです。特に離婚を決めた夫婦はそれまで暮らした住宅に対して愛着を持ってメンテナンスをすることが心情的に難しくなる場合も珍しくありません。 ですが、掃除や手入れを怠ったことによって、売却価格に不満を感じて値下げを要求されるということもあり得るので、そこは割り切ってきちんと掃除やメンテナンスを行いましょう。手入れをしていてもしていなくても不動産の売買に値下げ交渉はつきものです。しかしやはり見た目の良さは、購入検討者の『買いたい』という気持ちを後押しする要因になり得るのです。

 

できる範囲で修繕を行い履歴を残す

特に水回り設備などは汚れていたり老朽化したりしていると印象が悪く評価も低くなってしまうため、リフォームや修繕はできる範囲でなされていることが望ましいでしょう。水回りがきれいにリフォームされていたり、不具合のある設備が修繕されていたりすると評価が高まります。リフォームや修繕をした場合には、修繕履歴をしっかりと残しておくことが大事です。

 

築年数が15年未満の建物・マンションは高く売れる

戸建て住宅とマンションは築浅の方が高く売れます。築年数10年未満の建物・マンションは査定価格も高くなる傾向が顕著ですし、築15年未満の物件はニーズも高く値段も崩れにくいと言えます。離婚時の不動産の売却は前々からの計画であるケースが少なく、築年数は結果論となります。 しかし、買い手や不動産会社が価格を見る時に建物の築年数を重視していることを知っていれば、売却価格を設定する時の参考になります。ただし築年数が15年以上経っていても、メンテナンスが行き届いており、周辺環境やアクセス・日当たりなどが良ければ査定価格も売却価格も高水準となる例もあります。

 

不動産会社に買ってもらえることもある

不動産会社は売却査定や不動産売買の仲介だけでなく、不動産の買取や賃貸業も手がけている場合がほとんどです。賃貸物件として利用価値がありそうな住宅・マンションを不動産会社が自ら買い取ってくれることもあるのです。むしろ、買取に力を入れている業者を探していけば、血眼になって買い手を募らなくても、短い期間かつ良い条件で不動産を売却できる可能性も高まります。買い手がつくかどうか不安な物件をお持ちの方は、買取実績の多い不動産屋さんと取引するのも一案と言えるでしょう。

 

不動産査定は誰に依頼するのがベスト?損しないための絶対知識

離婚する時の不動産の財産分与をスムーズに好条件で行うための第一歩は不動産査定です。また、売却代行を依頼する業者は、査定依頼をした会社の中から選ぶことになるのが自然なので、査定依頼をする際、同時にその会社が信頼に足る業者かどうかをチェックしておきましょう。ここでは損したり騙されたりせず、売却査定や不動産売却を理想に近い形でスムーズに進めるための不動産会社選びについて解説します。

 

不動産会社ごとの特徴をしっかり調べる

不動産会社はどこも同じだと思っていませんか?病院でも法律事務所でも興信所でも、似ているようでそれぞれ得意とする専門分野を持っているように、不動産会社にも得意な業務があります。賃貸業がメインで、不動産売買についての実績が少なく看板だけ出ているというケースもあれば、賃貸よりも売却を得意とし実績を重ねている会社もあります。他にも、フタを開けてみたら実質は物件の管理業がメインだったというケースも…。離婚時の財産分与に伴う不動産売却をする場合は、自分達と同じような事例を扱った経験値が高い業者を選ぶのがベストですが、最低条件としては売却実績が豊富であることを重視しましょう。

 

買主側の代理業も兼ねている業者に注意

本来であれば、不動産売却のお手伝いをする業者というのは、売却をする側のご夫婦の代理人であり、より良い条件でお手持ちの不動産を購入してくれる質の良い顧客と引き合わせるのが仕事です。ところが売主の代理人をしながら、一方で不動産購入を希望する買主側とも契約するという、いわば『囲い込み』をすることで利益を上げる会社があるのも現実です。 自社買取を得意とする会社は売主にとって頼もしい存在ですが、売却だけでなく買取の代行にも注力している不動産会社は要注意です。手数料を倍取りできれば良いという営業スタイルを実践している会社が、売主に有利な売却を行ってくれるとは考えられません。

 

情報を隠さないクリーンな会社しか信用できない

先述した内容と重なりますが、売主・買主どちらの仲介も代行して手数料で稼ぎたい不動産会社というのは、不動産情報を隠すのが大きな特徴です。たまにインターネットで不動産を検索をすると”商談中”となっている物件がありますが、このような案件の中には、売却代行をしている傍ら、自社で買主も探している最中であるケースが見られます。 物件の登録義務だけは果たすものの、買主が見つかるまでは情報を伏せて、買主を自ら探して手数料を確保するというわけです。売主と買主を同時に探す業者が、売主目線で売却を代行するわけがありません。高く売りたい売主側と少しでも安く買いたい買主側の利害は根本的に矛盾しているのです。売主にも買主にもどちらにも得をしてもらうことができないとわかっていながら、そのようなスタイルの営業を行う会社は信用できません。

 

売るための戦略がある会社を選ぶ

不動産の価格査定を依頼するついでにチェックしておきたいのは、その不動産会社の本気度です。これまでの売却実績をリサーチしてみるのはもちろん、手広く広告を活用しているかどうかも重要なチェックポイントです。広告にかけるコストや手間ひまを惜しんでいる不動産会社は、売るための戦略を持っているかどうか疑問と言えます。

 

”困った時に助けてくれる業者かどうか”を見極める

口先だけで美味しいことを言っても、売却過程での悩みや困ったことが起きた時に相談に乗ってくれない不動産業者ではあまりに不安です。離婚時には誰もがいつも以上に心配事が多く悩みがちになります。本来であれば一番近くで相談相手になってくれるはずの配偶者と今まさに別れようとしているわけですから、相談相手を確保するのにも苦慮するのが現実です。 不動産売却は査定から始まりますが、そこから細々とした疑問や不安が次から次に生じてきます。契約した後で不安になるのを予防するためには、電話やメールなどでいつでも相談に応じる体制にある業者かどうかを確認しましょう。

 

必ずしも査定依頼した会社と契約しなくて良い

不動産の査定を依頼した会社のいずれかと売却代行の契約を結ばなくてはいけないと思い込まれる必要はありません。契約する会社には見積もりを出してもらうことにはなるでしょうが、不動産会社にとって見積もりを依頼されることは日常茶飯事であり、査定価格を出してもらったことに対して義理立てをしなくても構わないのです。 むしろ、2~3社に査定を依頼したけれど、価格そのものというよりも対応が気に入らなかったり、本当に売却代行のスキルがあるかどうか疑わしかったりした場合は、疑いの目を向けたまま売却を進めず、信用して納得できる代行会社を選び直されることを強くお勧めします。

 

大手不動産会社への盲信に注意

離婚を控えた方は事務的な手続きや考えなければならないことが非常に多く、不動産査定を頼む会社や不動産売却の代理契約をする会社選びに時間をかけられないケースも珍しくありません。そんな条件の中でよく見受けられる失敗が『大手不動産会社なら安心だろう』という軽率な選択です。もちろん大手にも優良な会社はいろいろありますし、担当者によっては個人の小さな売買取引にも誠実に対応してくれるでしょう。 しかし、一人一人のお客様に対し、本当に親身になって希望を聞いてくれる会社はどこかという目線で取引先を決めないと、多くの中の一件として流れ作業的に売却を進められかねません。離婚に伴いお子様に関する話し合いなどが大変で不動産の財産分与にまで手が回らない方、思い出の詰まった我が家を手放すのが辛い方、ローン返済の途中で苦しい思いをされている方など、お客様の心情や状況もさまざまです。売主と真摯に向き合う業者かどうか、不動産査定・売却の成否は、つまるところその一点にかかっていると言っても過言ではありません。

 

窓口担当者に実際会い人となりや提案力を見る

先ほどお伝えしたように、売主側の立場に立って査定・売却を行ってくれる会社かどうかは、窓口担当者と会ってみればだいたいわかるものです。不動産売却に強い会社は、向こうの方からさまざまな提案をしてきますし、質問に対しても明快に答えます。抱いた疑問に明確な回答をしてくれない担当者がいたら、まずそこは怪しいと思って間違いありません。誠実な対応としてくれるかどうか、期日や約束を守るかどうかという常識の程度も確認しましょう。

 

離婚なら任意売却がメイン!任意売却に強い不動産会社を選ぶ!

離婚による不動産売却では、ローン返済途中で住宅・土地・ビルなどを売らなければならないという方が多いため、売却方法としては任意売却が選ばれがちです。記事の前半でもご説明していますが、任意売却とは、ローン未完済の物件を、債権者(主に金融機関)と債務者(売主の方)と不動産会社で交渉しながら売却後のローンを圧縮に漕ぎつけ、後々生活が大変にならないよう工夫していく方法です。 任意売却では不動産会社の交渉力がものを言うため、場数を踏んだ専門家でないと任せられないというのが実情です。離婚にあたって不動産売却が必要となった場合は、不動産会社のホームページなどで任意売却の実績があるかどうかを調べてみましょう。任意売却が得意であると明記してあれば有望です。

 

[まとめ]冷静に適切な手順で損しない不動産査定・分与を!

離婚には結婚の何十倍ものエネルギーが必要、とはよく聞くフレーズですし、実際に離婚に要する心身の労は想像以上と言えるでしょう。特に夫婦共有の財産分与やお子様の親権・養育費などの問題は揉め事にも発展しやすく、打開するのが困難な場合もあります。しかし、どんな場面でもその道のプロフェッショナルに相談し手を貸してもらうことにより事態は好転し、面倒な手続きや作業が終わった後には、晴れて新しい人生が待っています。 離婚で不動産の財産分与が必要になる方の多くはローン返済の途中にあり、その点も悩みを深くします。売却査定から売却代行までを託す業者は、ローン返済中の家やマンションにとってベストな売却方法である”任意売却”に強い会社を選ぶことが大切です。そしてもっと大切なのは、家やマンションなどの不動産を売りたい方の目線に立ち、売る人が得をしてその後の人生を明るく歩めるよう背中を押してくれるような業者を選ぶこと。まずは気になる不動産会社に査定依頼をし、実際に担当者と話をしてどの会社と契約するのかを決めるようにしましょう。